10万円から始められる両建てトラリピ

FXにおいて様々な戦略はあれども完璧な戦略は存在しません。
その中でトラリピは必ずしも安全とは言えませんが、数ある戦略の中でリスクを抑えられることは間違いないと考えております。
ただ、トラリピの欠点は資金がどうしても必要になります。

まずトラリピは基本的に損切をしないので、保有ポジションが利益を生みだすまでひたすら抱え込みます。
そうなるとポジションに対しての証拠金+評価損がのしかかっていきます。
それらを見越した資金が必要となるために、トラリピを少額で行うことは推奨されません。



ただし、なんとかトラリピを少額資金で行えないかと思案をしてみました。
少額の定義は人によってことなりますが、20万円の資金を準備するのも辛いって人もいると思います。
20万円があれば良いかと言われれば回答に窮しますが、今回はとにかく少額資金でトラリピを目指そうという記事になります。



では、どの通貨でトラリピをしていけば良いかという話になりますが、クロス円の中で模索するのが最適でしょう。
何故クロス円で見るのか?
答えは簡単です。証拠金が少なく済む通貨があるからですね。
そのクロス円の中でも価格が低く証拠金が少なくなるのは
レート順に並べるとPLNJPY、CHNJPY、TRYJPY、SEKJPY、NOKJPY、ZARJPY、MXNJPY

これらの中で、見るからにチャートの動きが似ていない(相関でない)TRYJPY黄色、
証拠金を少しでも抑える為にPLNJPY緑色を除外します。

更に今回の「両建て」トラリピは少額での資金で行うことを念頭にスワップがマイナスにならないように通貨を選択します。
その場合ショート側の通貨はNOKJPY若しくはSEKJPYになります。
(クロス円ショートでマイナススワップにならないのは、みんなのFXorLIGHTFXのNOKJPY、SEKJPY)

ショート側を2候補に絞り込んだら今度はロングする通貨を選んでいきます。
選択肢に上がるのはCHNJPY、SEKJPY、ZARJPY、MXNJPY
ちなみにロング側にNOKJPYが入らないのはロングスワップがマイナスな為です。

はい、ではNOKJPYとSEKJPYから見たCHNJPY、ZARJPY、MXNJPYを相関で見ていきましょう。

はい、安定感を取るならショートNOKJPY、ロングSEKJPY一択ですね。
CHNJPY、ZARJPY、MXNJPYは・・・相関が崩れて含み損が広がり(狭まる可能性も有り)
戻るまでを耐えれる資金があるのならばあるいは。
ただ、今回は最小資金で両建てトラリピを目指したいのでNOKJPYとSEKJPYが望ましいですね。



いやいやスワップでもウマウマしたいんだよ!という方はどの通貨を選べば良いのかというと

答えはMXNJPYですね。ZARJPYでも良いですがMXNJPYがベター(証拠金が僅かに安い)になります。
ではCHNJPYは何故選ばれないのか?
それは通貨のレートを比べれば一目瞭然です。
MXNJPY 5.17
ZARJPY 6.74
CHNJPY 15.83

ショート側の通貨NOKJPYのレートは11.52(スワップは5円)
これに対してロング側通貨もレートを釣り合いを取ろうとする場合
MXNJPY 11.52÷5.17=2.2
ZARJPY  11.52÷6.74=1.7
CHNJPY 11.52÷15.83=0.7
となります。
これを10,000通貨でスワップ換算すると
MXNJPY 7.1×2=14.2円
ZARJP  7.1×2=14.2円
CHNJPY 7×1=7円
まあ実際には1,000通貨で考えると更にスワップを10分の1しないといけないんですが。


損益安定セットはショートNOKJPY、ロングSEKJPY
スワップ欲張りセットはショートNOKJPY、ロングMXNJPY



最後にトラリピで重要となるトラップ幅と想定レート範囲を考えていきます。
まずは安定セットのNOKJPYとSEKJPYのレートを見ます。

NOKJPYの幅が凡そ800pips
SEKJPYの幅が凡そ600pips
これを50pips幅でトラップを仕掛けた場合

NOKJPYで最大含み損+証拠金で93,000円程
相関の両建てとなるので含み損がある程度相殺されることを考えると、10万円あればギリギリ両建てトラリピ可能ですね。
ギリギリを攻めすぎているので45~50pips辺りでも良いとは思います。

次にスワップ欲張りセットのNOKJPYとMXNJPYの場合は

MXNJPYの幅は凡そ400pips
MXNJPYはNOKJPYに対してレートが半値程なのでポジション数は倍の2,000通貨
注文幅は半分の25pipsで計算してみると

最大含み損+証拠金が92,000円程なので、レートさえ相関を維持されればギリギリ両建てトラリピが可能ですね。
ただ、上で相関を確認したようにNOKJPYとMXNJPYは相関されている期間が短いので、
注文幅をもう少し広げて余裕を持たせるべきかなと。

値動きが起きないとトラリピの旨味が無いので注文幅を狭めていきたいのはやまやまですが、
その分耐える時の損失も大きくなりますので思案のしどころです。
そう考えると相関が他より高いNOKJPYショート、SEKJPYロングが浮上するのかな。
NOKJPYのショートのプラスもいつまで続くかわからないと考えるならば、
SEKJPYを両建てという無難な結論に行き着くのではないでしょうか。

※ちなみにMXNJPYの両建てトラリピ、ZARJPYの両建てトラリピは真剣に悩んだ結果、
新興国で行うのはあまりにも危険と判断しました。
CHNJPYは売りスワップがきついので不採用。
PLNJPYは証拠金を気にしないなら悪くない選択肢の一つではないかと模索中です。

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